タイトルにあるように『もうはまだなり まだはもうなり』というという相場の格言があります。
株価が、もう底だと思うときは、まだ下がり、まだ下がるのではないかと思うときは、もう底である、という意味です。
投資タイミングを測って売ったり買ったりするのは容易ではないということですね。
『頭と尻尾はくれてやれ』という少しぶっきらぼうな格言もありますが、こちらも魚(利益)を全て自分のものにすることは不可能(底値で買って天井で売ることは不可能)という意味です。
これらの格言からも分かるように、株価の動きを正確に予測することは、不可能です。
その理由は、株価は企業業績だけでなく、経済社会情勢の影響を強く受け、さらに、現実の需給は投資家のマインドによって左右されるからです。
ですが、投資家のマインドは、株価材料だけではなく、株価チャートによっても左右されます。
ほぼ全ての投資家が同じ株価チャートを見ながら取引をしていますので、チャート(過去の価格推移)から判断して株価がすでに天井付近まできていると考える投資家が増えれば、ささいな材料でも大きな株価下落要因として働くことがあります。
これ以上は上がらないと思っているため、売る理由を探しているんですね。
材料が価格を左右するのか、価格が材料を左右するのか?
ニワトリが先かタマゴが先か…
市場参加者である投資家の価値判断が、需給を動かし、株価を形成しているということは、どちらも考慮されているはずで(企業だけでなく、チャートも見ている)、ファンダメンタルズ分析と、テクニカル分析のどちらも大切という結論につながるのかもしれません。
コメント